田中和子の区議会レポート

田中和子の意見・意見 その1
国家戦略特区が突然文京区にもやってきた!
◆なぜ、突然に?

戦略特区の概要については既に今年1月発行の「田中和子の会ニュース」でお知らせしました。その国家戦略特区の対象区域に文京区が指定されました。当初、文京区は特区に指定される区域に含まれていませんでしたが、特区として行う規制緩和の中に、医療や創薬部門があり、東京大学を初めとする大学・大学病院が多く存在する文京区にも白羽の矢が立ったのです。
東京圏では、千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、江東区、品川区、大田区、渋谷区、神奈川県、成田市が区域指定されました。

◆安倍政権の狙う国家戦略特区とは
「国家戦略特区」は、従来の特区が地域活性型であったのに対し、国家主導で都市部を中心とした規制緩和に特徴があり、国家プロジェクトとして大胆な制度改革に踏み出すものです。  
東京圏において計画されている規制改革メニューは、(1)国際的ビジネス拠点形成のための容積率・用途等土地利用の見直しや外国人への宿泊施設提供のために旅館法の適用除外など、(2)グローバル企業に対する雇用条件の緩和や在留資格の見直しなど、(3)外国人向けの外国人医師の国内診療解禁、保険外併用診療の拡大、医学部の新設検討など、(4)歴史的建築物の活用として古民家等の活用、(5)その他として、法人設立手続きの簡素化・迅速化(書類の英語対応や窓口の一元化)などがあげられていますが、これらは「世界で一番ビジネスをしやすい環境整備」を行うためのもので、難航しているTPPの受け皿だと私は思います。

◆問題点はないのか
 私(田中和子)が考える問題点をいくつか指摘したいと思います。
①今後、区域会議が開催され区域計画が作成されるが、会議のメンバーは、国、地方公共団体、民間事業者であり、住民は蚊帳の外、そこに暮らす住民の福祉や生活の向上、地域振興への寄与が見られない。
②都市計画法や労働基準法、医療法など多くの法律に抵触する緩和を「特区」というマジックで行ってしまう。安倍政権のもと、無法地帯が広がる恐れがある。
③特区には事業者を支援するための税制優遇がある。法人税と固定資産税等が影響を受ける。固定資産税と法人住民税は区には入らず都のお財布に入り、その55%が23区に配分される。23区の財政は大きな影響を受ける。問題点は、他にも多い。

◆文京区としてどう立ち向かうのか
1)区民に対し、国家戦略特区に指定された文京区として何を目指すのか明確に説明すること。
2)医療部門での規制改革を、地場産業である医療機器メーカーや大学発ベンチャーが活かせる
ように政策展開すること。
3)混合診療や外国人の医療ツーリズムが区民の医療へのアクセスを妨げることがないよう監視すること。
4)税制優遇措置が都区財調に悪影響を及ぼさないよう国に物言う自治体であること。私は国のためではなく、自治体住民が恩恵を受ける特区になるよう政策誘導することが重要と考えます。   
これからも議会でしっかり、きっちり発言を続けます。

田中和子の意見・意見 その2
◆女性は産むもの
 都議会で代表質問に立った女性議員に浴びせられた「やじ」は性差別的な暴言であり許されるものではない。おまけに都議会が自浄作用もなく、自民党議員一人を犯人に仕立てるような行動で幕引きを行ったことは情けない。後に自民党を離党したこの議員は、しばらくの間の辛抱で、次の選挙には彼の選挙区からは自民党候補者を出さない、当選して復党、役職を与えるというような取引があるのではないかと勘繰りたくなる。「産めないのか」といったやじもあるやに言われている。「産めないのか」という言葉の裏には「女性は産むもの」という固定概念がいまだに根強くあることを示している。

◆ぶんきょうハッピーベイビープロジェクト                                話は変わるが、今議会に2,000万円の補正予算が提案された。内容は「妊娠・出産支援事業に関する経費」だ。これは国の「地域少子化対策交付金」を都が基金としてプールし、独自の先駆的な取り組みを行う自治体に補助金として支出するものだ。区はこの補助金を活用し、①ハッピーベイビー応援団の設置、②妊娠・出産等に関する相談窓口の充実、③20歳から45歳の区民に対する意識調査、⑤妊娠・出産に対する啓発用冊子(成人用、中学生用)の作成・配付を行う。この事業名は「ぶんきょうハッピーベイビープロジェクト」、目的は「少子化対策の推進を図る」こと。その内容は「妊娠・出産等に関する正確な情報を提供する」、「自らの健康維持・増進に向けた取り組みを支援する」ことにある。やんわりと、「卵子が老化しないうちの妊娠適齢期」や「安心して子どもが産める出産適齢期」を教えてあげようと言っているようにも聞こえる。区長はあの悪名高い「女性手帳」を発行しようとした内閣府の少子化危機突破タスクフォースの第2期のメンバーでもある。区長は1期の失敗は十分ご認識である。しかし2期では1期とは装いを変えて、同じ目的を達成しようとしているように見受けられる。若者の安定した雇用と生活など、若者が結婚できる環境をつくることが第一だ。
 私はこの補正予算に対し、性と生殖に関する女性の自己決定権を侵害しないこと、出産を押し付けるようなメッセージを発信しないことを求め、賛成した。

田中和子の意見・意見 その3
どこかおかしい 教育委員会
●文京区では就学児童数が増加し、区立柳町小学校は教室の増設が必要となった。教育委員会はこれまで3回の区民説明会と意見募集、保護者説明会を行ったが、区が提案した整備方針案では合意に至らず、学校関係者、地域関係者、学識及び行政で構成する増設検討委員会を設置し、6回にわたり検討を続けてきた。PTAから対案も出された。紙幅の都合で検討会での議論や区が示した案と2つの参考案、区の案と比較検討もされないPTA案について述べることはできないが、区は合意形成がされないまま、「やなぎの森」と呼ばれる校庭の植栽部分を大幅に削り、そこに教室を増築し、植栽は新たな場所に設ける案を整備方針案とすることを報告した。
●「やなぎの森」は50年以上の歴史をもつ植栽地帯で、地域からも子どもたちからも愛されている。私の脳裏には、かつて新大塚公園を廃止し、そこに音羽中学校を建設しようとし、住民の猛反対を受け、計画変更を余儀なくされた教育委員会が浮かんだ。あの時の経験や学習効果はどこに行ってしまったのか。
●区が検討会を設置したのは様々な立場から検討し、良い整備案を区民とともに創るためではなかったのか? 区の進めたい案を早くまとめたかっただけなのか? 後者であれば、この手法による合意形成は困難である。区は自らの整備方針案の正当性を根拠づけるための前提条件を掲げているが、自らの当初案や参考案とは矛盾が生じ、出口だけを焦っているように見受けられる。区の整備方針案には、多くの団体から見直しの要望・意見が上がっている。区は真摯に向き合うべきだ。


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