田中和子の区議会レポート

田中和子の意見異見 その1
 区民が必要とする施設を!~公有地及び区有施設の有効活用~ 
「行財政改革推進計画(平成24年度~28年度)」において、区は「公有地及び区有施設の有効活用の基本的な考え方として、新たに施設を整備する場合は、原則として新たな土地の取得は行わず、既存の施設等を活用すること」、「施設の建設等については、積極的に民間活力の活用を検討すること」としている。
今議会で、今後の区有施設の方向性が示された。都心区は土地が高く、民間事業者が土地を購入しサービスを展開することは困難であることから、区が土地を定期借地権で提供し、施設は民間事業者が補助金等を得て建設する方針を打ち出している。また、示された方向性は高齢者・介護保険計画や障害者計画などの計画にそった行政ニーズを基にしているが区民の声は別なところにあるかもしれない。今後は、保育や育成室といった子ども関連施設も視野に入れ、区民のニーズの把握と意見交換が必要だ。

現在の区有施設 今後の方向性
福祉センター 現施設を取崩し、音羽地域活動センター及び高齢者あんしん相談センター分室等を開設、サービス付き高齢者住宅を視野に入れ、定期借地権を設定し、民間事業者が施設を建設し、契約期間内の所有・管理運営の可能性を検討する。
音羽地域活動センター 福祉センター跡地に建設する施設に併設する。大塚福祉作業所の建て替え用地とし、定期借地権を設定し、民間事業者が施設を建設・運営する。
水道交流館 新福祉センター4階に整備する。現施設の利用は平成26年度まで。跡地は福祉施設中心に、用途を特定し、当該地を貸し付け、整備を図る。
本郷交流館 障害者福祉施設を中心に、用途を特定し、当該地を貸し付け、複合施設内に貸室機能を維持する。現施設の利用は平成26年度まで。
本駒込南交流館 施設整備については引き続き検討。現施設の利用は平成26年度まで。
大塚北交流館 止し、不燃化の推進等まちづくりでの活用をする。現施設の利用は平成26年度まで。
礫川地域活動センター 建て替え。ふれあいサロンを開設。高齢者あんしん相談センター富坂分室の移転を検討。
大塚地域活動センター 現時点においては複合すべき行政ニーズがないため、引き続き複合化を検討。
アカデミー向丘 平成274月に第六中学校複合施設に移転後、向丘保育園改修工事の仮園舎として使用。その後改修し創業支援施設、大学連携施設とする。
向丘地域活動センター 向丘育成室耐震補強工事の代替施設とした後、小規模多機能型居宅介護拠点、認知症高齢者グループホーム及び高齢者あんしん相談センター分室とする。定期借地権を設定し、民間事業者が施設を建設し、契約期間内の所有・管理運営を行うこととする。
大原地域活動センター 小規模多機能型居宅介護拠点及びその他福祉拠点として整備。定期借地権を設定し、民間事業者が施設を建設する。
千石交流館 障害者グループホーム・ケアホームとして整備。区と民間事業者との間で、土地貸付契約を締結し、民間事業者が施設を建設する。
旧岩井学園 旧岩井学園グラウンド及び旧岩井学園職員住宅は売却、学園は文化財の収蔵庫として活用。


田中和子の意見異見 その2
2条例に反対しました―「新型インフルエンザ等対策本部条例」をめぐって

●今議会に「文京区新型インフルエンザ等対策本部条例」と「職員の給与に関する条例の一部を改正する条例」が区長より提案されました。これは、国の「インフルエンザ等対策特別措置法」が施行されたことによりにより、自治体が定める条例であって、その内容は、市町村長も行動計画を定め対策本部を設置しなければならないことや緊急事態に他自治体等から職員の派遣を受けたとき、派遣された職員に派遣手当を支払うことが盛り込まれています。これだけ見れば何ら反対するような条例ではないかもしれない。
●田中和子は条例の根拠となる「インフルエンザ等対策特別措置法」やその施行令について様々な角度から調査しました。驚いたことに、この法律は1918年のスペイン風邪(このころはタミフルやリレンザという特効薬はなかった)を念頭に制定されています。法の制定過程に感染症学会や関連学会への意見聴取もありませんでした。また、インフルエンザを季節型か新型かを発生直後に見極めるのは困難で、その基準も曖昧です。そのような中で、緊急事態宣言が出されると、外出や集会等の制限や臨時の医療施設開設のため、土地や建物の強制収用も行われます。
●科学的根拠が不十分なままに、個人の自由や権利の制限につながる恐れがある法律(インフルエンザ等対策特別措置法)に則り、区がこれらの条例を制定することは認めがたく、反対しました。


田中和子の意見異見 その3
子宮頸がんワクチン接種のリスクと定期接種をめぐって

 HPVワクチン(ヒトパピローマウイルス、いわゆる子宮頸がんワクチン)の接種による副反応が報道されている。
 6月14日、厚生労働省は「ヒトパピローマウイルス感染症の定期接種の対応について(勧告)」を都道府県知事に通知した。勧告には「接種に積極的な勧奨を行わないこと」、「定期接種を中止するものではないので、希望者については接種機会の確保を図ること」などが盛り込まれている。
 この勧告に先駆け、田中和子は今議会に「子宮頸がんワクチン接種事業の再考等を求める意見書(案)」を提出したが、6月5日に開かれた区議会意見書等調整小委員会で否決された。理由は「今、国が調査しているから」であり、国に早急な対応を求めるための地方議会の意志を軽視したものだと私は思う。意見書(案)の内容は以下の通り。

1.HPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチン接種による副反応が全国で発生している現状を強く受け止め、定期接種としてHPVワクチン接種の是非を再考すること。
2.副反応被害者の立場に立った速やかな補償、並びに相談事業の拡充を図ること。
3.健康被害救済制度の給付金の自治体負担を改善すること。

◆副反応と接種効果をきちんと知ろう!
 5月16日に開催された厚労省厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会における副反応報告数は1,968件。副反応の頻度は100万回あたり12.3件とインフルエンザの0.9件や不活化ポリオの2.1件を大きく上回っている。HPVには多くの型があり、HPVワクチンの対象となっている16型と18型は子宮頸がん患者の50~60%で発見されるが、日本人の健康な女性における感染率はそれぞれ0.5%、0.2%と低い。接種により予防できる期間も確立されていな
◆定期接種に相応しいか?
現在、定期接種化されているものは、百日咳、麻疹、風疹、ジフテリアなど飛沫や空気感染により、人から人へ、そして多くの人に感染する恐れのあるものが多い。子宮頸がんはこのような感染経路をたどり蔓延する恐れはない。定期接種になり公費で接種を受けられることになったが、地方交付税の不交付団体である23区は全額負担しなければならない。
定期接種のために、2299万7千円が今後補正予算として議会に提案される予定。

接種を進めてきた政党もあり、政治的判断が大きく働いた定期接種だが、国は被害を増加させないためにも定期接種を中止すべきだ。千葉県の野田市は、6月18日、安全性の結論がでるまで接種を見合わせるとした。自治体の姿勢が問われている。


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