田中和子の区議会レポート

その1
納骨堂建設計画と区条例をめぐって
             “反省と今後に向けて”

 4月下旬、保健衛生部より本駒込6丁目の住宅街に、興安寺が3,600基の納骨堂建設を計画している報告が議員にあった。折しも、2月開催の区議会第1回定例会に、区は「文京区墓地等の構造設備及び管理の基準等に関する条例」を議案として上程し、全議員賛成で可決され、4月1日より条例が施行されたところであった。
 地元住民から建設反対運動が起こった。6月27日、この計画は住民の粘り強い努力で正式に中止になった。
 私も賛成したこの条例が他区の条例に比べ、不備な点が多いため納骨堂建設を容易にしており、住民の皆様に多大なご苦労をかけたことをお詫びしなくてはならない。本駒込6丁目と道路を隔てた豊島区の「巣鴨一丁目地区の環境を守る会」から、納骨堂建設にかかる条例において豊島区と文京区で著しい違いが認められるとし、豊島区議会に「文京区が計画地周辺の住民の意見を受け入れ、適切な指導を納骨堂建設申請者に行うように、豊島区当局から働きかけてほしい」旨の陳情が出された(建設計画中止に伴い、取り下げられた)。

◆条例制定の経過
墓地、納骨堂、火葬場の許可事務は国の法律に基づき
都道府県知事の権限とされ、東京都では、「墓地等の構造及び管理の基準に関する条例」を制定し、事務処理特例条例により各特別区(23区)に許可事務が委任されてきた。しかし、大規模事業型墓地の新設・拡張計画に関する住民トラブルが増えたため、独自の条例や規則を制定する区が増加してきた。
このため特別区は統一性を確保するため、昨年11月にガイドラインを策定した。また、昨年8月に地域主権一括法案が成立し、墓地等の許可事務は本年4月に区に権限移譲されることになり、23区は一斉に条例を制定した。文京区も「文京区墓地等の構造設備及び管理の基準等に関する条例」を制定した。

◆文京区条例の不備
文京区の条例には納骨堂設置には「駐車場を設ける」が定められているが、条例施行規則にも台数の規定はない。すなわち1台でもよいことになる。豊島区は規則で収蔵数の2%以上を、台東区は区画数の0.2%以上、足立区は1%以上、中央区は0.1%に1を加えた数、墨田区は500~1,000区画で2台、それ以降1,000区画につき1台追加、葛飾区は200区画につき1台などが明記されている。一方、千代田区、渋谷区、江東区などは文京区と同様台数の規定はない。
また、豊島区の条例は納骨堂設置場所について「礼拝活動の実績がある施設に限る」としているが、文京区は納骨堂の設置と同時に礼拝堂を設置すればよいことになっている。そのため、本駒込の計画のように、駐車場に突如、納骨堂が建設可能になる。また、前述のガイドラインは墓地等の許可にあたっては、「生活環境との調和やまちづくりの視点を欠かすことはできない」としており、渋谷区の条例の目的には、「墓地等と周辺環境との調和を図り……」の文言がある。文京区の条例にはこのような視点はない。
地域のことは地域で決めることは重要なことだが、23区全体で統一性がないと、事業者は条例の弱いところに参入してくるだろう。私自身が勉強不足だったことを反省するとともに、条例改定に向けて歩みを進めなくてはならない。

その2
これは何?その手には乗らないぞ!
大井競馬場特別通行証
 5月18日の幹事長会での出来事です。
 机の上に封筒がありました。中を見たら、大井競馬場特別通行証が入っています。初めて目にしました。大井競馬場での競馬の主催者は特別区競馬組合です。文京区もその一員です。なぜ、特別通行証が配られたのか?
 幹事長会の当日の資料に、朝日新聞社からの問合せとそれに対する議会事務局の回答があり、朝日からの「特別通行証の配布と特別室の予約などについて」の問合せに、区議会事務局は「議員全員に通行証を配布している」と回答していました。驚いた私は、今までこのような通行証の存在も知らないし、いただいたこともない。すぐに朝日新聞社に回答の訂正を行うよう申し出、特別通行証は突き返しました。平気で通行証をこれまでもらっていた議員にもあきれますが、幹事長会当日に朝日への回答に合わせるかのように、特別通行証を配布した事務局にもあきれます。後日、議会事務局は、朝日新聞社に「毎年度4月に時別区競馬組合から総務課に送付され、そのうち区議会定数分が区議会事務局に配布されるので、事務局で保管し、希望者に配布している」と回答を訂正しました。

 

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