田中和子の区議会レポート

その1  こんな答弁で大丈夫か!

  指定管理者評価に対する質問と答弁  
 
 荒川区は指定管理者に委ねている「区立あらかわ遊園」の運営を2011年度から区直営に戻すことを3月の区議会に報告しました。これは遊具事故の原因として、指定管理者による管理体制の不十分さが判明したためです。指定管理者制度導入に当たっては、適切な指定管理者を選定するための事前評価と選定された指定管理者が委託された事業を適切に履行しているかをチェックする指定管理者評価は非常に重要なものです。
地方自治法の改正により、文京区においても民間企業等が指定管理者として公の施設の管理・運営を行っています。2009年第4回定例会で、新たに作成した評価マニュアルを用いた指定管理者の評価結果が報告されましたが、多くの課題を感じた私は、今本会議で指定管理者の評価について質問をしました。しかし、答弁は区の評価方法の未熟さを露呈するものでした。
評価の改善を求める田中の質問より
区の評価マニュアルはどの施設も一律・機械的に評価項目と点数配分が設定されているが、指定管理者に求める役割は、施設管理が主か、事業実施が主か、政策目標の実現が主か等により異なる。施設の類型化を行い配点ウエイトに違いを設けるなど、評価方法を改善すべきだ。
評価の指標を「投入した資源であるインプットに置くのか」、「事業の活動実績であるアウトプットに置くのか」、「成果であるアウトカムに置くのか」、評価する所管に統一的な見解がないことに加え、指定管理者に評価に相応しい資料提出を求めていない。評価指標と提出する資料の関係を明確すべきだ。
同一目的を持つ複数の施設運営する指定管理者の評価は一括して行うべきではない。例えば、交流館7館を(株)オーエンスが指定管理者として運営しているが、7館の交流館には地域特性や利用率にも大きな相違があり、施設ごとの評価を行い、それを基に指定管理者の評価を行うべきだ。図書館への指定管理者制度が4月より導入され、各館の特色を打ち出すのであれば、なおのこと施設ごとの評価が重要だ。評価方法を改善すべきだ。
指定管理者には、利用者意見反映のため、利用者懇談会や利用者アンケートにより区民の意見を収集することになっているが、ほとんどの指定管理者は利用者懇談会を行うことなく、アンケート実施のみで済ませている。利用者は単にサービスを受ける顧客ではなく、納税者であり公共の施設を運営する指定管理者の運営には責任の一端を持つという大きな存在である。アンケートは双方向のものではない。どの施設にも利用者懇談会開催を義務付けることを求める。

区区長の答弁は…まとめてたったこれだけ!
区長答弁:それぞれの施設の目的・役割が異なることはご指摘のとおりですが、今回、評価方法や配点を標準化したことにより、評価の客観性や公正性を高めることができたものと考えている。
なお、施設の類型化と評価の関係、評価指標と評価対象資料の関係、評価対象の範囲、複数施設を管理する場合の評価方法、利用者の声の聴取方法などについては、今後、検討を重ねながら、改善に取り組んで参りたい。


こんな答弁で制度導入を進めてよいのか!
 議員の質問に一括答弁で済ますのは、議員の質問が取るに足りない内容か、区が答えるに足りる仕事ができていないかのどちらかであろうが、議員が投げた球に、きちんと投げ返さなければ質問・答弁のキャッチボールにならず、区政は前進しない。
 今回の一括答弁は、指定管理者制度を導入したものの、その後の評価方法については行政の調査・研究が追いついていないことを露呈したものであり、恥ずべきことである。
 区長答弁が「今後改善に取り組む」としていることは、文京区の行っている指定管理者評価が未熟なものであることを認めていることになる。
 指定管理者制度を公の施設に導入するということは、公の責任を放棄したことではない。
これまで行政が行ってきた公の施設の運営・管理を外部に委ねるにあたっては、その仕事をきちんとチェックできる機能を行政が備えていなくてはならない。指定管理者の評価を適切に行い、評価を次に活かすことが求められている。指定管理者の評価が万全とならないうちは、指定管理者制度導入を進めるべきではない。立ち止まって熟考すべきだ。




その2 こんな答弁でいいの! 補助金は適正な支出を

◆本会議、予算委員会での質問・答弁
 今議会の本会議質問で、私は「補助金は一度全て廃止し、新たな申請を受付け、公の場で採否を議論し、見えにくい補助金について、目的の明確化と透明性を図るべき」と質問しました。区長答弁は「これまでも徹底した見直しを行ってきた。全て明らかにしている」としらじらしいもの。  再度、予算委員会での「団体補助は廃止され事業補助に一本化されたが、何々協会補助のように、団体への補助と思える名称が使われている。事業に対する補助であることを明確にすべきだ」との質問に、区は「団体に対する補助金が廃止されたことに伴い、団体活動の事業を補助対象とした事業補助金に移行しており、団体の名称を使用していても、その趣旨に変わりない」と答弁しました。

◆補助金に対する精査は行われていない
 補助金については、予算編成会議の要点記録を調べても、一言も言及されていません。因みにいくつかの補助金の事務事業評価を調べましたが、毎年同じ文言が評価に書かれているだけで、見直しを行った形跡などありません。さらに調べると、○○協会は4つの事業に補助金が充当されていますが、不思議なことに決算額は万単位で端数はなし、宿泊費、食事や雑費に用いられています。○○会には同じような事業にそれぞれ補助金が支出されています。
 よくもこんな答弁ができるものとあきれます。
 私は、これまでに、情報公開請求により補助金の報告書などを丹念に調べ、適正に執行されていない補助金について区に問い質し、廃止させたこともあります。これからも補助金の見直しを求め、発言を続けます。




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