田中和子の区議会レポート


その1 不安がいっぱい!
これでは図書館への指定管理者制度導入は認められない
 
区立図書館への指定管理者制度導入は第3次行財政改革推進計画に突如掲げられました。私は、自治制度・行財政システム調査特別委員会でこれまでも拙速な導入に反対し、議論を闘わせてきました。今議会でも本会議質問や文教委員会で議論を続けましたが、答弁は制度導入に不安を感じるものでした。

◆図書館ビジョンの策定を求める
 区立図書館については、行財政改革の対象として指定管理者制度を導入する前に、現在の図書館の抱える課題やサービス内容の検証を行うための区民参画による図書館協議会の設置と図書館の基本方針にあたる図書館ビジョンの策定を私は求めてきた。教育長は「これまでも各館における利用者の声や、図書館ボランティアの方々を通じて様々なご意見や要望をいただいてきた。図書館協議会の設置は考えていない」と答弁した。他自治体では図書館法に定められた図書館協議会を設置し、図書館の基本計画策定や指定管理者制度導入の是非も論じている。声や要望を聞くだけとは大きく異なる。制度導入後、指定管理者の評価は指定管理者制度評価委員会が行うが、指定管理者が運営する図書館の評価はどの物差しを用い、どこの会議体が行うのか? これらのツールを文京区は持たない。これでよいのか!

◆サービスの有料化の心配は、本当にないのか
 図書館法第17条には「公立図書館は、入館料その他図書館資料の利用に対するいかなる対価も徴収してはならない」とある。しかし、指定管理者を既に導入している某区立図書館の整備方針には「資料の予約をする場合は有料とすることを検討する」、「一定期間を過ぎて延滞した場合は、延滞料を徴収する」、「宅配は原則として有料とし、減免制度を設ける」など法に抵触しない方策による有料化が謳われている。有料化について教育長は「指定管理者制度導入方法等を検討している段階であり、現在のところ有料サービスについては考えていない」と答弁した。「現在のところ」という断りがつく。これでは安心できない!

◆コストと定着率を把握していないという怠慢
 指定管理者を導入している都内9区におけるコスト削減状況と働く人の定着率を質問した。しかし、教育長は「既に指定管理者制度を導入している他区コストや定着率については把握できませんでした」と答弁した。他区の状況を把握することは困難ではない。コスト削減に結びつかない区もあり、「把握していない」と答弁せざるを得なかったのか。また、私は働く人の定着率について、「職員が頻繁に代わるようでは、情報共有はむずかしい。職員の安定を図るべき」という趣旨の某区立図書館評議会の報告を文教委員会で取り上げたが「そのような報告は知らない」と答弁した。コストや働く人の定着率について、他区の状況を把握するという調査も行っていないのは怠慢である。
 他にも疑問点が多くある制度導入には反対だ!


その2   支援が欲しい! でも冷たい区政だ

市民フォーラムは本会議と委員会質問で、@生活保護の母子加算(父子家庭にも給付)復活を国に要望すること、A婦人相談員の処遇改善、BDV被害者に対する定額給付金と子育て応援特別手当相当額の支給を求めた。

@母子加算について区長は、「国が廃止したものであり、国に復活を求める考えはない」と答弁した。

A文京区では2名の婦人相談員が、DV被害など援護の必要な女性のために休日や夜間も取り組んでいる。処遇は何年勤務しても非常勤である。婦人相談員設置の根拠法である売春防止法には、「相談員は非常勤とする」とされているが、これは専門職として人事異動を避けるためと思われる。良質な人材の確保と育成のため、関連部署への異動を視野に、他区では常勤での採用が行われている。区長は、「雇用形態の問題ではなく、相談員としての見識や経験を備えているかどうかが重要」と答弁した。働く人の人権は視野にない。

B居住地が発覚することから住民票の移動ができないDV被害者に、定額給付金と同様な制度を設けて支給を行っている自治体は多い。 23区でも9区が行っている。 区長は、「国の定めた枠組の中で実施することが基本であり、独自の支給を実施することは考えていない」と答弁した。国は補正予算を用いて給付を検討して欲しいと自治体に通知を出している。国の制度に置き去りにされた人へ手を差し伸べることは区長の判断で実行可能だ。



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