田中和子の区議会レポート




 群馬県にある「静養ホームたまゆら」で火災が発生し、10人が亡くなるという痛ましい事件が起きました。文京区も生活保護受給者である1名の男性を「静養ホームたまゆら」に紹介しており、今回の火災で軽傷を負われました。一日も早い回復を祈っています。

 文京区の生活保護受給者で施設入所者は115人、その内49人が都外施設の入所者であり、うち12人は無許可施設に入所しています。新聞報道によれば、文京区の生活保護受給者の都外施設への依存率は42.6%であり、55.7%の墨田区、45%の江戸川区に続き、3番目です(大田区、渋谷区、板橋区は未回答)。

 最大の問題点は、住居や生活の場を失った生活保護受給者にとって、入所施設や高齢者向け住宅の確保など、国や自治体のセーフティネット(安全網)が不充分であるため、無許可施設に頼らざるをえない現状があることです。現在は生活保護者の問題とされていますが、増加する要介護高齢者にとっても同じことが起こりえます。

 特別養護老人ホーム(特養)への入所の必要性は、要介護度や介護者の有無、区内在住期間などの入所基準により判定されます。文京区の都外無許可施設への入所は、特養の入所基準に達しないが、それぞれが抱える事情のため、必要に迫られ行われてきました。都外の施設に頼るのは、区内の特別養護老人ホームを始めとする高齢者向け施設が十分確保出来ていないことを示します。

 現在、特養の待機者は約750人、一人暮らしの高齢者が安心して住めるシルバーピアなどの公的住宅も不足しています。再開発事業に巨額の税金を投入して新たな住宅をつくるなら、高齢者や障害者の住宅確保や特養の数を増やす施策を同時に行うべきです。



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