田中和子の区議会レポート




田中和子の意見・異見

その1 駆け足で行われた指定管理者の評価と選定
教育施設に導入は反対!

◆指定管理者制度の導入
指定管理者制度は、公の施設の管理・運営に民間事業者の参入を可能にし、サービスの向上やコストの削減、施設の効果的・効率的な管理・運営を行うことを目的に、2003年の地方自治法の一部改正により創設された制度です。制度導入からこの間、指定管理者自身の倒産やビジネスチャンスが活かせないと判断した業者の撤退、施設の安全管理に問題が生じた事例など様々な問題が現れ、制度の運用方法が全国的に議論されています。 
文京区でも2006年4月に28の施設に指定管理者制度が導入されました。

◆指定管理者制度について本会議で質問
@評価に当たっては、モニタリング(条例や施行規則、協定書に従い業務を履行しているか、仕様書通りにサービスを提供しているか確認する手段)の項目に、事業者と区との協定書や仕様書にないものは盛り込まないこと、行政が行うアウトソーシングが不安定労働者を生み出さないために、雇用契約、労働時間管理、給与計算、社会保険などの労働環境のモニタリングを行うことを求めました。これに対し区長は、一部の施設で適切でないモニタリングがあったことを認め改善を約束しました。また労働環境モニタリングについては、労働環境は事業者の責任とし、指定管理料は事業者提案において配点を考慮するなど改善を加えていると答弁しました。
A新たな指定管理者の選定については、制度を単なる行政のアウトソーシングとして使うのではなく、障害者の雇用、雇用における男女平等、地域の人材活用と雇用の創出などの政策目的を制度に活かすことを求めました。区長は、現在も男女平等センターにおいては協働・協治の観点から指定管理者を指定しているが、今後も設置目的を考慮しながら適切に判断すると答弁しました。

◆指定管理者が自治体を選ぶ時代が来る!
指定管理者制度の導入にあたっては、事業者のモニタリングをきちんと行い、評価や選定にそれなりの時間と労力をかけなければなりません。今回の評価・選定においては、書類の作成ミスや曖昧な会議録がみられ、一連の仕事が丁寧なものでなかったことが伺われます。指定管理者が自治体を選ぶ時代になります。区にそれなりの能力がないと、制度に振り回され、その「つけ」はサービスを利用する区民にはねかえります。

(財)アカデミー文京からの指定管理者変更と2009年度に新たに制度が導入される施設をお知らせします
施 設 名  2009年度からの指定管理者
総合体育館、  スポーツセンター
六義園運動公園、後楽園少年野球場
小石川運動場、 竹早テニスコート
東京ドームグループ
     構成員は(株)東京ドーム、(株)後楽園スポーツ
         (株)後楽園総合サービス
目白台運動公園 新規導入:目白台運動公園・西武パートナーズ
     構成員は(株)西武造園、 (株)西武緑化管理
少年自然の家八ヶ岳高原学園 新規導入:軽井沢フード(株)
区民センター、 教育の森公園 区直営に変更


その2. 真実が伝わらないのでは会議録ではない
これはある指定管理者候補を決定する選定委員会の記録である。(△△=事業者名は田中がふせました)
● 「△△は昨年度の協定経費と比べて提案額が高くなっているがなぜか」
○ 「経費の大部分は人件費と思われるが、あくまでも提案経費ととらえているので、
   協定締結時に交渉するつもりである」
● 「△△に交渉する余地はあるのか。選定に影響するのでは?」
○ 「△△の提案書に「提案額に対しては別途協議いたします」と記載がある」

事業者の提案金額は指定管理者の選定に大きな影響を与える。私は委員会で、このような「後出しじゃんけん」は認められないし、選定の透明性に欠けることを指摘し、このような交渉を行うことの認識を区に尋ねた。しかし、誰も答弁の手をあげない。総務部長、企画政策部長、企画課長、財政課長は会議録に出席者として名を連ねている。間をおき、「後ほど詳細を調べて報告する」と企画課長が答弁した。その後「あの会議録は要点筆記で、実際の会議での議論とニュアンスが違う」と報告した。要点記録しか区民に公開しない会議が多くある。ニュアンスが違う会議録を出し、「知りません」では区民は何を基に判断すればよいのか。猛省を求めた。指定管理者が自治体を選ぶ時代に、透明性に欠ける行為は良い事業者が選定できなくなることにつながる。



戻る