田中和子の委員会報告

委員会報告

委員会報告

 総務区民員会
2018(平成30)年度補正予算と指定管理者評価結果の審議より…
1.補正により一般会計歳出・歳入予算は1,000億円を超えました
 2018年度一般会計の当初予算は966億4,700万円でスタートしました。9月議会の補正予算で、歳入・歳出それぞれ50億円あまりを追加し、歳入・歳出予算の総額は1,016億7,686万円になりました。
 歳入には、2017年度の繰越金32億3千万円、繰入金12億5千万円、国や都からの支出金3億4千万円等が計上されました。
繰越金は2017年度決算で生じた49億円の余剰金について、地方財政法に基づき2分の1を財政調整基金に積み立てるほか、補正予算の財源にするものです。
繰入金は、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計、後期高齢者医療特別会計に2017年度一般会計から繰り出した分が清算され、繰入金として再度一般会計に戻る仕組みによるものです。国民健康保険特別会計から9億8千万円、介護保険特別会計から1億5千万円、後期高齢者医療特別会計から1億2千万円 が一般会計に繰り入れられました。多くの繰入金を生じることなく、適切な予算編成が望まれます。
 国からの支出金は、障害者総合支援事業費や子育て支援、ブロック塀改修費等の追加に、都からの支出金は主に保育所待機児童対策、保育所開設準備補助、小規模保育所開設前家賃補助の追加です。
 歳出は、主に大阪北部地震で起きたブロック塀による痛ましい事故を踏まえ、区有施設や学校施設のブロック塀改修やブロック塀改修費用助成に要する経費、保育所開設準備に要する経費、預かり保育等で障害児保育に係る追加経費です。区有施設や学校トイレの洋式化工事に要する費用も計上しています。
 驚いたのは、「いだてんプロジェクト」に係る3,000万円です。その内訳をみると、トリビアとして企画展制作業務425万円、SNS発信及び区ホームページ作成支援事業131万円、記者発表イベント143万円の合計699万円。対談イベントとして、企画政策業務378万円、チケット発行等運営業務216万円、会場警備60万円、事務費等75万円の合計729万円です。「いだてんプロジェクト」は来年から始まるNHK大河ドラマに登場する金栗四三さんを描いたものです。私は、NHKに丸投げしないこと、NHKの視聴率アップに貢献するのではなく、区の文化的価値や知名度アップにつながり、観光や経済振興につながる施策を打つことを求めました。

2.指定管理者の管理運営に関する評価…いぜん不透明な一般管理費
 指定管理者の評価には収支状況も大きなウエイトを占めます。田中和子は2016年の指定管理者評価の報告において、区が把握をしていなかった「一般管理費」の内容を明確にすることを求めました。区は「指定管理者運用ガイドライン」を改正し、本社経費と一般管理費を分けた形で積算し、明確な収支計画書を目指すとしました。
 交流館を運営する2つの指定管理者の収支報告を見ると、A社の指定管理料は2,700万円、B社の指定管理料は2,400万円と大きな差はありません。しかし、一般管理費を見てびっくり。A社は一般管理費(保険料と本社経費)として62万円を支出しているのに比べ、B社は一般管理費(直轄本部諸経費、直轄本部労務管理費、全国システム使用料、全国本部システム使用料、全国本部労務管理費)として493万円を支出。B社は直轄本部、その上に全国本部があり、組織はピラミッド構造になっています。二重取りや見えない水増しはないか、一般管理費の在り方について、さらに精査を求めました。実態が把握できないような不透明があってはなりません。

総務区民員会視察報告
総務区民委員会は7月9、10日の2日間、一宮市(市民が選ぶ市民活動支援制度)、長浜市(黒壁スクエアを中心とした商業と観光戦略)、大垣市(自治体のICT戦略)への視察を行いました。
■一宮市の市民活動支援制度は、18歳以上のすべての市民が、支援したい市民活動団体を3団体まで選ぶことができ、その結果に応じて団体への支援金額が決定される制度です。2017年6月現在の市民税の1%相当額は2億9百万円で18歳以上の人口で割り返すと市民一人当たりの支援額は651円。2018年度の市民の投票率は12.4%、支援金額は18,252千円、68団体が対象になりました。しかし、大きな団体のほうが得票数が多く支援金額も多くなり、市も制度の見直しを感じているとのこと。着眼はよいが制度の工夫が必要と感じました。
■長浜市では、黒壁スクエアを「NPO法人まちづくり役場」の案内で視察。黒壁スクエアが現在の繁栄を保っているのは、このNPO法人の牽引によります。「まちの伝統文化をなくしてはいけない」、「地域コミュニティを存続させたい」との思いを抱く人々が私財を投じて
「株式会社黒壁」を設立し、ガラス工芸文化を発展させています。長浜市は「長浜市観光振興ビジョン(平成29年3月策定)」を策定し、「稼げる観光」
への転換を図っています。文京区のアカデミー推進計画の観光分野は戦略に乏しいと感じました。

世界無形文化財に登録された「長浜曳舟まつり」
をかたどった黒壁スクエア入口の「長浜大手門」

■大垣市では、市のICT戦略拠点施設として、ICTを活用した市民サービスの向上、人材育成など、多方面でICTを活かす取り組みを行っていました。文京区が今後策定する「文京区ICT推進ビジョン」の参考になるものでした。